米国学生情報研究センター(National Student Clearinghouse Research Center)は9月13日、新型コロナウイルス感染症パンデミック発生後、最初の2年間の大学編入学生及びその進路の追跡結果をまとめた報告書を発表した。これによると、大学編入学生数は、パンデミック前の2019-20学年度と比較して、2020-2021学年度は9.1%減、2021-22学年度は4.9%減となり、パンデミック発生後2年間で大学編入学生数は29万6,200人減少(13.5%減)したことが明らかになった。大学の種類別にみると、2年制大学間での編入は21.3%減、4年制大学から2年制大学への編入は18%減、2年制大学から4年制大学への編入は9.7%減、4年制大学間での編入は7.6%減であった。その他の主な結果は以下の通り。

  • 編入した学期から次学期への継続率は、大学の種類に関わらずパンデミック前を下回る。ただし、2021-22学年度においては、20歳以下の学生、男子学生、学士課程在籍学生、非営利私立4年制大学在籍学生において回復の兆候。
  • パンデミック中の編入学生減少数の85%(29万6,200人中25万1,000人)は21歳以上の学生。21歳以上の学生における編入学生数減少率は2%減で、20歳以下の学生(7.2%減)の2倍以上。
  • 白人・黒人・米国先住民の編入学生数は、パンデミック発生後の2年間でそれぞれ4%減、16.4%減、15.6%減。一方、ラテン系学生では、4年制大学間での編入学生数は増加した一方、2年制大学から4年制大学への編入学生数は減少し、編入後の継続率も低下。
  • 遠隔地の大学における編入学生数減少率は1%減であったのに対し、そうでない大学では15.4%減。また、ヒスパニック系学生受入大学(Hispanic-Serving Institution:HIS)における編入学生数は16.9%減で、歴史的黒人大学(Historically Black Colleges and University:HBCU)の4.2%減を大幅に上回る。

 

なお、本報告書は、<https://nscresearchcenter.org/wp-content/uploads/COVIDTransfer2YrofPandemic.pdf>からダウンロード可能。

 

National Student Clearinghouse Research Center, Transfer, Mobility, and Progress: National Student Clearinghouse Research Center’s Update on Transfer Students

https://nscresearchcenter.org/transfer-mobility-and-progress/