米国医科大学協会(Association of American Medical Colleges:AAMC)は7月26日、報告書「医科大学における性的ハラスメントの把握と対応(Understanding and Addressing Sexual Harassment in Academic Medicine)」を発表した。本報告書は「AAMCスタンドポイント大学教員関与調査(AAMC StandPoint Faculty Engagement Survey)」を通して2019年~2021年に収集されたデータに基づくもので、①ジェンダーハラスメント、②不快な性的注目、③性的強制、という性的ハラスメント3領域のうち、「1つのジェンダーに関して敵意・擬物化・排除・劣位であることを伝達する言動」と定義されるジェンダーハラスメントに重点を置いたものである。これによると、女性教員の34%と教員全体の22%が性的ハラスメントを経験したことが判明した。学科別にみると、女性教員が性的ハラスメントを受ける確率が最も高かったのは麻酔学科と緊急医療学科で、いずれも52.6%がハラスメントを経験したのに対し、低かったのは泌尿器学科と放射線学科で、それぞれ20.7%と21.6%であった。また、性的ハラスメント経験の男女差が最大であったのは薬理学科で、男性教員の7.6%と女性教員の47.7%が性的ハラスメントを経験したと報告している。具体的言動とそれらを経験した頻度は以下の通り。

  • 不快に感じる性差別的な話題・ジョーク:女性7%、男性9.6%
  • 容姿・体型・性的行為に関する不快な発言:女性4%、男性3%
  • 自分と同じ性別の人に関して不快・侮辱的・わいせつな表現:女性12%、男性6%
  • 性別を理由とした中傷もしくは横柄な態度:女性24%、男性8%
  • 性別に基づく不快なメッセージの送信やわいせつな画像の提示:女性4%、男性0.8%

 

なお、本報告書は、<https://store.aamc.org/understanding-and-addressing-sexual-harassment-in-academic-medicine.html>からダウンロード可能。

 

Association of American Medical Colleges, Addressing sexual harassment in academic medicine

https://www.aamc.org/news-insights/addressing-sexual-harassment-academic-medicine