大統領府は1月24日、連邦政府が性的マイノリティ(LGBTQI+)の国民の生活向上に必要なデータ及びエビデンスを確実に収集するために使用するロードマップとなる、初の「性的マイノリティの公平性に関する連邦政府エビデンスアジェンダ(Federal Evidence Agenda on Lesbian, Gay, Bisexual, Transgender, Queer, and Intersex (LGBTQI+) Equity)」を発表した。本文書は、バイデン大統領が2022年6月に発表した「性的マイノリティの公平性に関する大統領令」での誓約を実行したもので、大統領府は連邦政府が収集する性的指向・性自認・性徴(sexual orientation, gender identity, and sex characteristics:SOGI)データの拡大及び性的マイノリティの米国民の公平性向上への重要な前進としている。また、同文書には、①SOGIデータ収集拡大を通して対応を優先すべきエビデンスギャップの概要、②性的マイノリティの健康・幸福を向上させるためにエビデンスを構築・利用しながら連邦省庁が考慮すべき具体的疑問点、③様々な手続きフォームに記入するSOGIデータ収集に向けた重要な指針、が含まれる。これまでに、性的マイノリティのデータ公平性向上のためにバイデン政権下で行われた主な取り組みは以下の通り。

  • 2023年度歳出法の下で、国勢調査局(Census Bureau)の米国コミュニティ調査(American Community Survey)に性的マイノリティの米国民に関する質問事項を追加するための研究資金1,000万ドルを確保。
  • 国勢調査局のパルス調査(Pulse Survey)を通して、性的マイノリティを含む最大規模の連邦世帯調査結果を発表。
  • 性的マイノリティの国民の生活向上のための研究に情報を提供する性的指向・性自認データ測定に関して厚生省(Department of Health and Human Services)が行った総合的コンセンサス研究の発表。
  • パスポート記載及び社会保障庁(Social Security Administration)への届け出を含め、連邦政府関連手続きの際に全ての米国民が正確に個人の性自認情報を提供できるよう改善。

 

なお、「性的マイノリティの公平性に関する連邦政府エビデンスアジェンダ」は、<https://www.whitehouse.gov/wp-content/uploads/2023/01/Federal-Evidence-Agenda-on-LGBTQI-Equity.pdf>からダウンロード可能。

 

The White House, FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Releases First-Ever Federal Evidence Agenda on LGBTQI+ Equity

https://www.whitehouse.gov/ostp/news-updates/2023/01/24/fact-sheet-biden-harris-administration-releases-first-ever-federal-evidence-agenda-on-lgbtqi-equity/